中国福建省出身の楊君が日本への留学に来てから早半年、日本語と英語と中国語を交えてたどたどしいながらも会話ができるようになってきました。楊君は日本の文化を学びたいとのことから2020年になってすぐに来日しました。これまでは日本語学校と専門学校を掛け持ちしながらアルバイトにも精を出すなど、忙しい日々を過ごしていました。
しかし、コロナウィルスが世界中に蔓延したことにより私はリモートワークが多くなり、楊君も学校が休校になったりとお互いに家にいる時間が増えてきました。
すると必然的に会話をすることも多くなりますが、細かいニュアンスがなかなか伝わりません。
幸いにして時間はありますし、楊君もいるので考えようによっては中国語学習のベストな環境でもあります。
早速楊君にお願いして中国語の勉強がスタートしましたが、ちょうどいいタイミングとのことで楊君の提案で中国の中秋節に関して学習することになりました。
中秋節と言われても何の事だか分かりませんでしたが、楊君によると中国でも春節に次ぐ伝統的な風習で、日本でいうところの「十五夜」に相当するようです。十五夜が祝日、と始めは不思議でしたが中国では3000年の歴史があるそうで、一家の平和と安泰を祈願して離れて暮らす家族も必ず集まり月を見ながら団らんするそうです。
もし、その日にどうしても集まれない家族がいる場合、互いを想う心をひとつにして同じ月を眺めるのだとか。団らんの際のしきたりとしては、お菓子の「月餅」を食べるそうで、その理由は「円満と幸福」を象徴しているからで、特に餡の中に塩漬けした卵黄を丸ごと入れた「タンファン」が好まれるそうです。餡の甘さと塩漬けの黄身の相性が抜群で、半分に切っても中に黄身の丸があることが好まれる理由とのことです。楊君と中国語を通じて中国文化の一端を知ることができるので、これからも中国語の学習を続けていきたいと考えています。
とにかく言語学習は習うより慣れろです。
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